GUIDING PHILOSOPHY

ジュニアレッスン 指導理念

テニスを通じて【脳を鍛える】

現代科学によって既に証明されている「運動が学習成績に与えるプラスの影響」は、至る所で耳にする言葉となりました。文部科学省の「全国学力・学習状況調査」と「全国体力・運動能力調査」の結果を重ねてみると、「運動能力が高い=学習能力が高い」という傾向にあり、学習成績が高いほど運動に取組んでいる割合が高いそうです。
また、様々な研究で「有酸素運動トレーニングは、記憶をつかさどる海馬が大きくなること、継続的な運動が脳の認知能力を強化する」ことが明らかにされています。中でもハーバード大学医学部博士の著書「脳を鍛えるには運動しかない!」では、「ニューロンの数を増やすために最も効果が期待できるのは運動です。
さらにものを覚えたり認知能力を高めるために必要な神経結合を増やしたり、ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンといった思考や感情にかかわる神経伝達物資の分泌を促す効果も運動にはある」と記されています。体を動かす環境が年々減ってきている現代の子ども達に、少しでも運動する機会を、テニスを通じて脳を鍛えてもらうことを「指導理念」の柱として取組んでいます。
そして、この指導理念の柱は以下の2つとなります。

1.【考える力】を持つ

「テニスは体でするもの」、そう考えている人が多いように見受けられますが、そこにはちょっとした誤解があります。確かに、間違いではありませんが、体を動かしているのは脳そのものであり、テニスは脳がしていると言えます。
我々の指導理念の根幹にあるのは「自分で考える力を持つ」この一言に尽きます。
考えればミスも減ります、考えればよりナイスショットが増えます、考えれば試合にも勝てるようになります、考えれば人として成長します、考えればテニスを人生に活かせます、考えれば人生が豊かになります。脳を鍛える→考える力を持つ→テニスが上達する、この一連の流れは脳の仕組みを理解するヒントが隠されています。例えば、勉強でも同じことが言えるのだと思いますが、元々頭のいい人が勉強ができて、そうでない人ができない、ではないのです。勉強ができるか否かは、ただ正しく学んで、正しい脳の使い方をしていたかしていないのかの差だと思うのです。
そして、これは当然スポーツの世界でも同じことが言えます。それは、先ほど言ったテニスも脳そのものがしているからです。
私たちはミスをしてもすぐに答えを教えません。それは、子ども達の「考える力」を育むためです。本人の頭で答えに辿りつける道案内をするのが、真のプロフェッショナルコーチだからです。
知っていますか?コーチの語源は「馬車」です。つまり「大切な人を、その人が望む場所へ送り届けてあげること」、これがコーチングの意味する行為なのです。
直ぐに「教える」、ただ「引き出す」、強引に「導く」ものではなく、子どもが行きたいと望む場所に「送り届ける」が正解なのです。
TIPS金山校では、自らで答えが導き出せる【思考力】を身に付けてもらうようコーチングを行い、将来のテニスや人生に活かしてもらうことを目標としております。

2.【反復練習】の大切さ】

骨や筋肉には記憶する仕組みはありません。脳からの命令により、全ての行動が行われています。歩く、走る、喋る、書く、読む、全て脳からの指令で骨や筋肉の使う部位が違うだけです。
「神経から筋肉へと伝達が行われる」ことに関しては、人が行っている行動全てに大きな違いはありません。そして、この脳のプログラムは後天性のメカニズムであり、沢山のプログラムを入力出来るのです。ここで大切になってくることが、反復練習なのです。
よく言われる「人は忘れる生き物である」ということを賢い人は知っているので、「繰返す」という作業を勉強でも運動でも行います。そして、勉強では繰返すことにより長期記憶にインプットさせ、スポーツの世界ではそれをより正確によりスピーディーに行うために反復練習をし、神経系ネットワークに覚えさせるという、技術の習得には欠かせない作業が必要不可欠となります。
一度落とし込まれたプログラムに対して脳は柔軟に対応し、なかなか忘れることはありません。
例えば、久々に走る、久々に自転車に乗る、久々にテニスをすると、ある程度できませんか?とても便利で賢い脳のお陰であり、反復練習の賜物です。
できなければ、考える、何度も何度も繰返すことが脳に、スポーツにはとてもとても大切なことになります。 

知っておきたい【3つの知識】

1.【PLAY&STAY】

テニスの技術を無理なくスムーズに習得することができる国際基準の画期的なプログラムです。 これは、子どもの年齢や体格に合わせてラケット・ボール・コートサイズを考慮して、子ども達にとってやりやすい環境や条件でプレイすることにより、 上達率が上がることが実証されている練習方法です。その代表的な指導方法として、「子ども同士によるラリー」、「思考力を伸ばすために、考えさせる力を伸ばす」が挙げられます。 これはとても実践向きで、まさに「脳を鍛える」に該当する指導方法です。

2.【ゴールデンエイジ】

ゴールデンエイジとは、スキャモンの発育曲線でも有名な、人生で一番運動神経が発達しやすいと言われている9~11才の時期のことを言います。プレゴールデンエイジという神経系の成長が顕著に見られるゴールデンエイジ前の4~8才の時期や、12~15才のゴールデンエイジ後の第二次成長期に入り身体が成長するにつれて運動神経とのアンバランスが生じることで動作をうまく表現できなくなり柔軟性も低下し、これらのトレーニングを最も必要とするポストゴールデンエイジという時期もあります。体を鍛えて運動能力をアップさせるのに最も適している「黄金期」を意味し、生涯の運動能力の基礎となる期間とも言えます。特にテニスは、多種多様な運動神経や戦略などを思考する脳神経を駆使して行うスポーツと言え、運動能力の発達に必要な要素が多く含まれています。子供たちの運動能力の大きな成長が期待できるスポーツです。

3.【7つのコーディネーション能力】

コーディネーション能力とは、脳から与えられた命令を、如何に体がその動作を正確に表せれるかという能力、体を思いのままコントロール出来る能力、いわゆる運動神経がよいと言われるものです。その能力は7つに分類されており、様々な動きや運動を経験することによって各能力の神経系ネットワークの強化や協調性が高まり、運動神経が良くなると言われています。7つの能力とは具体的に

です。この7つの能力全てをテニスというスポーツで鍛えることが出来ます。

さらに鍛えよう【心技体】

テニスは基本的に個人プレーです。試合中や練習中は基本全ての情報を自分1人で判断し、解決していかなくてはなりません。
テニスをしたことがない方は、あまり想像したことはないでしょうが、「相手コートから飛んできたボールを打ち返す」の連続がラリーに見えていると思います。
ただ1球を打ち返すという行動を具体的に表現すると、

という難しい作業を、たかが1球打ち返すのにプレーヤーは毎回毎回脳の中で行っているのです。
ですが、平気で予測を外したり、認知の遅れ、選択・決定・実行ミスは繰返されます。試合に関して言えば、選手は孤独なものです。
コーチからのアドバイスは禁止されていますし、当然親からや仲間からも指示することは出来ません。1人でやるしかないのです。まさに、人生そのものだと言っても過言ではありません。
子ども達は、沢山の試合や練習をすることにより、様々な問題やストレスから多くの経験を積んで学んでいきます。これは、成長過程の子ども達にとってとても大切な今後の人生に潜む、日常生活に起こる様々な問題や要求に対して、より建設的かつ効果的に対処するためのスキルをテニスから知らず知らずのうちに学習していることになります。
WHO(世界保健機構)が学校教育課程にライフスキルの修得を導入することを提案している10項目を紹介しておきます。
①意志スキル②問題解決スキル③創造的思考④批判的思考⑤コミュニケーションスキル⑥対人関係スキル⑦自己認知⑧共感的理解⑨情動に対処するスキル⑩ストレスに対処するスキル、です。どれも人生にとって欠かすことの出来ない、修得したいスキルです。
もう少し分かり易く違う例えで言うと、日本の伝統文化「武道」の理念に置き換えてみましょう。それは「修練によって心技体を鍛え、人格の完成をめざすこと」です。よくスポーツの世界で耳にする言葉ですが、いつの時代も当たり前のことが当たり前にできない人は、必ずいるのではないでしょうか?成長過程において何らかの偏った生活環境にあると心技体のバランスが崩れ、当たり前のことが出来なくなってしまうのかもしれません。
私達がTIPS金山校で子ども達との触れ合う時間は限られております。だからこそ時間をより大切にし、労力を惜しまず可能な限りの力を「子ども達の成長」に基づいたコーチングに注ぎ、テニスをする上において子ども達が「心技体」を当たり前に考えられる人になってもらうよう努力をしてまいります。

三位一体【心技体】

それは、心技体は相互に影響しており、三位一体となったときにはじめて最大限の能力が発揮されるからです。
【心】は豊かであれば、体は鍛錬されていき、技に磨きが掛かります。
【技】は磨きを掛ければ、心が豊かになり、体も鍛錬されていきます。
【体】は鍛錬すればするほど、より技にも磨きが掛かり、心が豊かになります。

このように全てはバランスがとても大事だと言うことが言えます。

【心】は豊かであれば、体は鍛錬されていき、技に磨きが掛かります。
【技】は磨きを掛ければ、心が豊かになり、体も鍛錬されていきます。
【体】は鍛錬すればするほど、より技にも磨きが掛かり、心が豊かになります。

このように全てはバランスがとても大事だと言うことが言えます。

“心”

何かを成し遂げたり目指すときには、必ず障害や壁が立ちはだかります。周りとの比較や競争も起こります。 そんな中、その都度足を止めていては前に進みません。時には止まって考えることも必要な場面もあるでしょう。 時には挫折して道を断たれることもあるでしょう。しかし、これは「時には」という時間軸での話であり、苦労や困難も前向きに受入れ、 転んでも立ち上がり、進んでいくことが成長であり、人としての幅が広がり、精神力が強くなっていくというところに意義があります。成功したければ、 「成功するまでやればいい」と成功者は言います。「やり続けること」が成長へのカギになることは間違いありません。ですが、やり続けるということは、 口で言うほど簡単ではありません。簡単でないので、そこに強い意志・精神力を磨くしかないのです。諦めない気持ちや現状に満足せず常に高い目標を掲げ挑み続けることが【心】と言えるのではないでしょうか。

“技”

技というと、社会人の世界では資格や専門職、最近の学校教育の中ではリーダーシップ能力、 そして、スポーツの世界では基本の底上げや幅広い基本の応用とかが当てはまるのではないでしょうか?ですが、 全ての共通項として挙げられることが1点あります。それは、全て基本の上に成り立っているということなのです。 基本なくして応用はあり得ないのです。そして、さらにその技を手中に修めている人達の共通点が1つあります。 それは、「やる気」「チャレンジ精神」です。最近のスポーツ界では、ひと昔前と違っていつからそのスポーツに携わるかというのは、 とても大きな条件となりつつあります。世界のトップを目指すのであれば、幼少期よりスタートをかけないと余程の生まれ持った才能か運がない限りは手も届きません。 ですが、大切なことは世界のトップになることではありません。そこを目指してみる、日本のトップを目指してみる、地域のトップを目指してみる、○○ちゃんに勝てるようになってみる、 といった気持の方が大切なのです。練習で上手くいかないとき、試合に勝てないとき、仕事で失敗したとき、色んな苦い思いをするものです。人生全てが順風満帆にいく人などいないものです。 その路を楽しむ大きな心にするためには、「やる気」や「チャレンジ精神」に磨きを掛けることが、まさに【技】に必要なことではないでしょうか。

“体”

体をよく英語でいうと「フィジカル」に置き換えられると思います。自分の努力ではどうにもならない不可抗力的部分も存分に含んだ聞こえ方になりませんか? 人種や遺伝等。ですが、トレーニングや戦略等でフィジカルが優れた人が必ず勝つ訳ではないのが、スポーツの世界です。 そうは言ってもフィジカルが劣っていることはスポーツにとってはハンデとなるので、毎日毎日のボディーケアやトレーニング、 睡眠や休養は結果を求めれば求めるほど、重要な要素となっていくのは確かです。心技体の基本中の基本とでも言えるのでしょうが、健康で元気でエネルギッシュな【体】は、 その「物事に取組む姿勢」に全てが集約されていると思います。練習の量や質、やる気の有無、挨拶やマナーの礼、などに【体】が表れるのだと思います。

好きなことなら一生懸命やろう!

「好きこそ物の上手なれ」という本当に好きなことには夢中になって打ち込むため、どんどん上達するということわざを子ども達にたまに問い掛けることがあります。 たまにですが、やる気がない子がいるときです。人は弱い生き物だから、どうしても楽な方や楽しい方に気が向くようになっていますから、一生懸命練習している子の傍で、 適当にやったり、遊んだりしている場合は、厳しく叱ることがあります。集中力が途切れたり、練習の質が落ちるためです。人は、好きなことに一生懸命になるのは当たり前で、 嫌いなことに一生懸命になれる人はあまりいないものです。もし好きでないのにテニスをしているのであれば、是非子どものことを考えて「集中して行えるもの」がきっと好きなものだと思いますので、 一緒に探してあげてください。集中して行っているものの中で、「脳はのびのびと多くの財産を形成していく」と我々は信じています。

ジュニアピラミッド構図

TIPS金山校では、年齢・レベルを元にクラス構成が成されています。クラス編成は以下の通りです。

進級に関しては、コーチの方から定期的にご案内致しますが、
その他質問やご意見があればスタッフへご相談ください。

医師から太鼓判をもらいました

武田ハートクリニック
医院長 武田 功 先生

運動は子供の発育にとても重要です。テニスは一人でも、また競い合っても楽しく継続できるスポーツだと思います。

ローズベルクリニック
麻酔科 水野 先生

テニスは子供の成長にとても良い影響を与えるだけでなく、大人になってからの健康や社交性にも有用だと思います。